Freewing Model
フォッケウルフFw190 改修 ハインリヒ・ベール機


検証と構想から作業開始 2020/10/08
今年は雷電をお供にする事が多いためあまり出番が来ない購入した時はFreeWing製でいつの間にかFlightLine製となっていたFw190。
所有各機でバッテリーのサイズが違うのが増え管理が煩雑にかんじたので雷電とバッテリー4S 3300mAhが共用できるかどうか確かめるために引っ張り出しました。
今までは使用していた4S 2600mAhを搭載。
狭い中に何とか納まっておりました。
雷電で使用している4S 3300mAhを搭載してみました。
縦寸法が長くなるので納まるか心配しておりましたが長さはピッタリ。
形状が今までより平べったい分、かえって配線の取り回しが楽になりました。
当初の目的であるバッテリーの確認は終わったところで前々からうすらぼんやり思っていた事を検証。
手前にあるのはFlightLine製Fw190の主翼です。 雷電のスピナーやモーターを海外通販で購入する際に使えるかどうか気になったので合わせて取り寄せた物です。
製造メーカーが変わった事と関係あるのかそうなのか、いつの間にかVer.2になリフラップがついております。
実機とは違い翼後縁全体が可動する単純フラップ形状です。
せっかくフラップ付きなのですが・・・残念ながら輸送中に潰れてしまったようです。
前方も潰れてます・・・これが到着した頃は雷電の作製で頭の中がいっぱいだったので必要だった部品にばかり目が行ってしまい、この主翼が潰れている事には気づいていませんでした。
気を取り直して確認だけはしていこう。
新しい主翼には翼端灯はついておりません。
まぁ、今までほとんど翼端灯の存在は気にしてないってかFLTに行っても忘れて使うことがなかったのでいいのかな・・・。
まずは大前提として胴体と主翼は本当に合うのか?
新しい主翼を胴体に合わせてみました。 ピッタリと来ております。
さてこうなるとますます悩む・・・どうしよう・・・新しい主翼を使ってみるか・・・元のものをそのまま使うか・・・?
新しい主翼にはフラップサーボ用に窪みがあります。
やっぱフラップいいよな〜。この手のサイズで効果あるかどうかは置いておいて・・・今までFw190をFLTさせていてフラップが無くて困った事はないのだけれど・・・。
しばし思案中・・・。

いっその事、元の主翼を加工してフラップをつけてしまおうか!
そしたら翼端灯も延命される・・・でも、サーボ用の窪みの加工が難しそう・・・。
とりあえず主翼以外に日頃から他に気になっていた個所に目を移しフラップから逃避してみる。

実機では半引込みの尾輪・・・何度見てもここの加工は難しそう・・・ここはパスだな。
コックピット内の色の濃い箇所のEPOが膨らんでキモイ。
これは何とかしたいもんです。やる事も簡単。
コックピット内を何とかしいもんです・・・と考えている内に無意識でキャノピーを取り外してました。 とくに胴体まで手をつける気はなかったのですが・・・。 この機体元々、貼ってあったステッカーの質が低く下の絵柄が浮き上がってたので気にはなっていました。 日本機の場合とは違って手間と時間と雰囲気を考えて妥協ができていたのでそのままにしておりましたが、この際ステッカーも購入してあるし塗装も変更しよう!と思ったり思わなかったりフラフラと揺れていました。
経年劣化でステッカー内の気泡が膨れて蕁麻疹のよう。
いっその事これも塗装と合わせてマーキングをすれば片付けられそうだからやってしまおうかな・・・。
頭の中で考えを巡らす内に新しい方の主翼のひしゃげた部分をカットし加工を始めてしまった。 キャノピーを外した時点で自分の中で始まってしまっていたようです。 主翼変更、胴体補修、全体も再塗装する!
あとはいつもの如く及第点を目指しながら作業を進めていきます。

各部改修

 フラップ 2020/10/08〜13

元は単純フラップになっておりましたが潰れ個所を治すついでに実機のようなスプリットフラップにします。 フラップ部の上半分をカットしました。
残った下半分に何となく骨組みっぽい溝を彫りました。
カットしたフラップ個所の上翼部分を再生します。
余っていたスチレンを適当なサイズにカットし接着。
色んな道具を駆使してフラップ上部の形を整えました。
元のEPO素材と追加したスチレン素材では表面の粗さの違いがあり目立つため木工用パテを薄く塗布しスチレンの目を消します。
木工パテを研磨し表面をできるだけ均一にしていきます・・・がまだ差を感じます。
主翼はフラップ部のみ塗装する予定でしたが、よくよく考えると胴体を再塗装する事で主翼と胴体の色味を合わせるのは大変だと気づきます。
主翼全体も塗装した方がいいな! ってなわけでサーフェーサーを吹き付けました。 だいぶ地肌の違いも感じなくなり結果オーライです。
フラップ作業は一段落!
だいたいこんなもんでしょうか。

ここまではまずまず平和に進行、これからメカ載せてメインギアを移植して・・・塗装すればいっちょ上がり!・・・2週間程で終われるかな♪

 検証不足 2020/10/13
次への作業として元の主翼から機器を取り外して合わせてみました。
エルロンとフラップサーボは特に問題なくピッタリ納まりました。
さて次・・・問題発生!
メインギアを外して新しい主翼に合わせてみたところ・・・。 あら!ココは違うじゃない。

今まで示し合わせたように綺麗に納まって来ましたがココは違うじゃないですか・・・!
上:FreeWing主翼
下:FlightLine主翼

ここまで作業してきて初めて気が付く、主脚に長さが違うのね・・・ホイールハウスの間隔も違ってました。 完全に見落としてました。やはりぼんやりと作業を始めるものじゃないですね。 これに気づいていたら手を出さなかったかも?
新しい主翼のホイールハウスを旧型に合わせて加工しようか・・・ただこのメインギアの根元には微妙なカーブがあって搭載位置の調整が大変そう。 では、主脚のピアノ線をカットし短くしてしまおうか・・・等など。
色々と悩んだ末、私の空モノRC史においては主脚関係の不具合は鬼門です。
現状の雷電も不具合をなかなか解消できず問題を抱えている状態の中でまた余計な工作で問題を増やすわけにはいかない。
機体に合わせてしっかり動作するものを買って済むのなら買おう! って事でFlightLine製Fw190用の左右メインギアを海外通販致しました。 海を渡って来るのはいつの日か・・・。 せいぜい2週間作業と思っていましたが失敗です。

 コックピット 2020/10/14
メインギアが海を渡って我が家に来るまで他にできる事はやっておきます。
コックピット内の濃い色は太陽光でEPOが膨張しやすい・・・結果、見た目がキモイ・・・。 そもそもコックピットはこの色であっていたのだろうか?
とりあえず膨らんだ個所をカッターでそぎ落としペーパー掛けし木工パテで修正。
再度、塗装をしなおして・・・まぁこんなもんだろう!
作業に取り掛かる前にコックピットの色を調べようと思ってたのですがすっかり忘れてしまいまた元と同じ色を塗ってしまいました。

再塗装 2020/11/01〜03
取り外してあったキャノピーを接着しなおし塗装前にガラス面をマスキング。
薄く下地が透けるマーキング。 剥がそうと思っても剥がれない・・・ドライヤーで温めながらテープを貼り付け剥がそうとしましたがテープが密着せず思うようには行きませんでした。
仕方なくサンドペーパーを掛けてみましたが機体を傷つけずに手加減しながら磨いてもさほど効果はなく。・・・そのまま塗装したら消えるだろうって事で次に進めました。
元の色およびステッカーの存在を消すためサーフェーサーを全体に吹きかけました。
サーフェーサーが乾燥したところで機体の基本色RLM76ライトブルーとなるタミヤのエアスプレー AS-5 ライトブルーを吹きかけ塗装しました。
塗料乾燥後に元のステッカーの気配を入念にチェック!
もしかしてスプレー1缶では足りないかと思っていましたが余程凝視しない限りその存在は意識の外になりました。
厚塗りにならずに良かった。
ドイツ機は厳密に色調と迷彩パターンが決まっているようなので資料を確認しながらエアブラシで塗装してみました。
紫はRLM75 グレーバイオレット
緑はRLM70 ブラックグリーン
取り掛かる前のイメージではもう少し淡い表現を目指していましたが悲しいかな技量不足で吹きかける度に濃淡の違いが気になり色調を合わせている間にだんだん濃い口になってしまいました。
胴体のぼかし斑点模様はもう少し位置やサイズを不規則にすればよかった。
なぜか揃えてしまう・・・難しい・・・。
まぁ、色々なサイトで作例や見本や資料を見ると結構バラバラだったりで何が正解かわかりません。
あまりこだわらなくていいもんだ!思うようにやればいいんだ!っと勝手に納得して次へ進んで行きました。
ホイールハウスは筆塗りです。
ここはいったい何色が正解だったんでしょうか?
とりあえず資料を見ていたらタミヤ アクリルカラー XF-22 RLMグレイが近いような気がしたので使用しました。
主翼機器搭載 2020/11/04〜05
塗装をした翌日に都合よくメインギアが届きました。
従来のものと比べるって言うのはブランドが変わっているので正しいのかはアレですがとにかく従来の物に比べて長さは短く、タイヤはゴム製からスポンジになっておりました。
今回の作業で改めてメインギアを見ると零戦と同サイズの機体ですがユニット自体が1サイズ大きく、支柱のピアノ線も零戦の物より1mm太い4mmとなっていました。
だから零戦の時みたいに着陸で即曲がってしまう事はないんだなと今更ながら納得!
機銃等のプラパーツは以前のものから取り外して接着。 これは事前に検証しておらず取り付ける段になってから大丈夫か?と心配に。
ピッタリと収まってホっとしております。
エルロンサーボは検証時でピッタリ納まる事は確認済み!
特に何事もなく、決まった窪みに埋め込み接着。
フラップはスロー動作のサーボを使用しゆっくり開閉にしていきます! っと思ったものの・・・。
サーボ取り付けまでは検証通り、ところがリンケージを取り付けストロークの調整を始めたところどうにも左右の開閉角度と停止位置が合わない・・・。
スローサーボは動作方向がノーマルとリバースを各2個所持していました。
この4個でそれぞれ組み合わせて両バランス合うのがないか試してみましたが残念ながら4個共が微妙に動作角度がバラバラ・・・どう頑張っても左右のバランスを合わせる事ができず断念となりました。 雷電1号機に搭載した時もたしかこんな症状があったな〜。
あの時は新しく買ったものが使えたし今回はそれからの流用なのでどれかは合うと思ったのですが・・・。
雷電1号機のフラップ動作は少し固めだったのでギア欠け等のダメージがあったのかも知れません!
新しくスローサーボを購入しようかとも思いましたがまたすぐダメにしてバラバラになったら嫌なのでアッサリとノーマルサーボにしました。ちょっとオモチャっぽい3段階のパタパタ動作ですが不確かなものよりは断然良い。
サーボを取り付けたところでサーボの配線を溝に這わせて納めました。
配線の目隠しにマスキングテープを貼りました。
機体色に使用したタミヤスプレー AS-5 ライトブルーの缶がもうスカスカだったので目測で調色し筆塗りしました。
てかっているので塗った個所が目立つような。
乾燥したらほぼ違和感が消えてくれました。

マーキング 2020/11/06〜07
Freewing Fw190は購入した時点で部隊等のステッカーがすでに貼られておりました。
おそらく兵器実験部隊のもので選択は余地はありませんでしたが今回はとりあえず2種から選択できます。 注意書き等のステンシルも入っております。
塗装を含め部隊のマーキング変更は機会があればやりたかった作業です!
実験部隊のカラーリングよりも前線でドンパチやり合う実戦部隊の方が気分が高まります♪
さて、このステッカー今まで模型でもラジコンでも私はお目にかかった事のない方式。
絵柄を上のフィルムに張り付かせたまま下紙を外します。
貼りたい個所を見定めて合わせていきます。ある程度までなら貼る位置を修正できます。 貼り付けた後は上のフィルムを剥がします。 この時、フィルムと一緒に絵柄が剥がれたりするので指で押さえながらそろそろと行いました。
貼り付けた後の風合いはなかなか良い感じ。
マット調で塗膜も薄いのです。
赤いラインはステッカー自体は大きく、左右の貼り合わせでした。
中央と左右の合わせ目のズレを同時に見定めながら貼っていくのは大変でした。
マーキング作業完了!
国籍や部隊マーク等が入るとグっと雰囲気が高まりますねぇ。 とりあえず下地も透けないし良い事だ!
肝心のコレ、ドイツの魂!ドイツの正義!
ハーケンクロイツ
残念ながらステッカー一式には含まれてなかったので自作です。

ラダーにある勲章と200の数字のマークは200機撃墜おめでとう記念のようです。
以前の主翼には翼端灯がありましたが新しい主翼にはありません。
それどころか翼端灯の造形、痕跡すらありません。
光る必要はないのですがそれらしい機能の造形がないのも困ります。
無線パーツ屋で購入した発光ダイオードでそれらしく追加します。
カッターで慎重に上部をカット。 意外に綺麗にスパッと切れました。
主翼端に穴をあけて埋め込み接着。
光りません。存在感重視です。

ロールアウト 2020/11/08
Fock-Wulf Fw190A W.Nr431007

このマーキングはドイツ空軍エースであるハインリヒ・ベール搭乗機の再現となります。
一時はくどいかと思った塗装ですがステッカーを貼ってしばらく眺めていたら慣れたのかコレで良いと思うようになってきました。
後ろ姿でフラップ展開・・・カッコいい! やはり無いよりはあった方がいい♪
バッテリーが長くなり、またフラップ関連のパーツや9gサーボ2個の追加により重心が後方へズレました。 埋め合わせに搭載したバラストは90g・・・諸々考えるとコレくらい仕方ないかな。
全備重量は1,387gから1,560gへ、翼面荷重は63.04g/duから70.91g/duとなりました。
この機体はこれまで比較的軽量だったので実機イメージと違い零戦よりもヒラヒラ感がありそこに得も言われぬ違和感があったのですが今回の改修で実機にそった雰囲気になってくれたら嬉しいです。

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