思ひ出 四

上がれば色々あるんです
FSK零戦はこの時二機目だった。なんとなく飛行できるようにはなった。ただ着陸がね〜 どうしても設置間際に墜落気味。それと空にあげるまで当然意識できなかったが。地面になくとも上空には風がある。太陽ってまぶしい。飛んだ・・・風に煽られる・・・あさっての方向に行く・・・リカバリー不能・・・墜落。旋回中に眩しい・・・機体の状態が把握できない・・・あわてて舵打ち・・・失速・・・墜落。これの繰り返し。この時は無風で自分のコントロールがやっとできる状態で風や光があると混乱し対処がまったくできませんでした。空飛ぶプラモデルはどんどん空飛ぶオブジェになっていく。なんとなくは飛ばせる、ただ一つでも何かがあれば大破させてしまう。せっかくRC飛行機を楽しんでても不安が大きい。FSK零戦はこの時点で二機大破。三機目を作製途中で一度抱いた不安は大きくなり完成した零戦は「大きなプラモデル」となり壁にかけたままになってしまった。RC飛行機とは縁遠くに・・・・冬眠

意識の外
FSK零戦が飾りとなって約1年半・・・この間、まったくRC飛行機には興味がなくなってしまっていた。私の趣味の欄にRC飛行機と書くような事はない。何となく飛ばせるという中途半端な技量とせっかく作っても満足できる前に壊して無になる。30分かけて空き地に行きほんの4〜5分で何もする事がなくなる。重い気持ちをひきづって30分かけて帰る。時間、お金、製作の労すべて何もかも「もう、どうでもいいわ」が本心。だからFSK零戦は飾りになってしまった。この時まで趣味の欄に書くとしたらせいぜい RC飛行機の作製 ってとこでしょうね〜

2006年 初夏!
ある日、私はFSK零戦を抱えて空き地に来ていました。なぜか飛ばす気満々!
キッカケは自宅に遊びに来た会社の後輩が壁に掛かった零を見て言った。「これ大きいですね、零戦ですね」 私答える「それRCなんだよ、今は飛ばす気がないけど」 後輩が言う「へぇ、そうなんですか〜 もったいないですね」 この時の話はココで終わる。それから数日後、何気にTOSにメールで聞いてみた「最近のRC事情はどうかね?」 それから数分後TOSから来た写メには複数の機体があった。TOSは私が冬眠してる間もずっとやっていた・・・しかも様々なスキルを獲得してた。なぜか次の休日にやってみようと思った。やるとなるとだんだん気合いが入ってくるから不思議。
1年半のブランクを経て復帰したのはなぜか? 時間が経って以前の不安を忘れてしまったのかもしれない?それとも気晴らし?ヒマつぶし? 今となってはよくわからない。久しぶりに飛ばしてみて以前とさして変わらない技量なのだがその日は大破させずに次ぎの日がある状態で終わらせる事ができました。私が冬眠の間にTOSはスケール機、複葉機、バルサ機と何でもござれになっていた。その腕前は私なんぞはるか彼方・・・ループもロールも背面も私の中で憧れてる事が全て普通に落ち着いて行う事ができる。「いや〜正直スゲェな〜」「大したもんだわ〜」
さて、この日大切なのは飛行させた事よりもその後にTOSの自宅に行っての情報交換(雑談)です。TOSは私が冬眠してる間に私にジャストミートするひとつのアイテムとそれに関する知識を取得していた。それがブラシレスモーター。
その存在は冬眠前には知っていたのだがその価格やモーターだけでなく専用のアンプが必要な事、知識がない事、何よりそういう物に手を出すのは多少なりとも普通に飛ばせる段階になってからだと感じ手は出さなかった。この日TOSの家でその技術知識をわけてもらった・・・それにもう使用しないブラシレスモーター&アンプまで戴いてしまった。直接物まで戴けるとコレまた飛躍的にやる気が出てきます。「相変わらずのパターンだな〜」
そしてこの日は小破のFSK零戦とブラシレスモーターとアンプを持ってニコニコして帰宅、即零戦改修に取り掛かりました。

シミュレーター
2004年末の休止から2006年の再戦までの間にはじめて自宅にPCを購入しました。仕事柄便利さはよ〜く理解してたつもりなんですが「自宅で持っていて何をする?、HP検索ぐらいしか使わないしならどこでもできるからいらないよ」と理由つけて所持しませんでした。2005年の夏のこと、部屋のTVが壊れてしまい家電店にTVを見に行きました。すると店中TVパソコンのセール中〜「おぉ、TVにおまけでPCまでついているのか!」とこの時はまったく逆に捉えてました。これなら場所もとらないし楽だわと思って購入、それまでは気にしてませんでしたが家にPCを持つ事で色々できるんだな〜。画像編集も動画編集までそれにフリーソフトで色々やれる。「家庭用PCの処理能力もココまで進んでたのか!」とまた遅きに理解。
その理解の過程でゲーム感覚に入れたフリーソフトでFMSシュミレーターがありました。入れたはいいのですがとくに目的意識はなかったので長い間ほったらかし、ある日ふと何かの助けになるのでは?と思いやってみるとやはりゲーム感覚、ゲームのコントローラーのせいもあると思いましたがRCの感覚とは何となく緊張感が違う、実感が薄い。ただ動きは理解できる。どれだけ助けになるかは理解できませんでしたがとにかくやりこんでみました。当時はあまり意識はしてませんでしたが今思い返すと確かに身になってたように思います。FMSで落とした機体の数を思えば金銭的なことはもちろん実際の機体をロスし何もできないような間ができないので色々と試せるた。このことが実際の機体が不安定になったり機位を見失っても案外落ち着いて対処できるようになってました。やはり実機が色々な条件の中シビアなのは変わらないけどそれに至るまでの事をあらかじめ擬似体験できるのはやはり便利なものだと実感します。PC購入が意外な事に役に立ったもんだ!現代ならではだと思う。

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