MAS工房
大日本帝國海軍 搭乗員 量産化計画

思いつき2019/11/25〜29
新たな機体を所有する際、かなり困るのが私の希望するサイズの搭乗員フィギュアが世の中にない事です。機体と同様、存在しないなら自作するしかないと思えども・・・機体と違って人形のような有機体の作製はとても苦手です。

画像はFMS零戦五二型1,100mmに付属していたものです。
中華製でも機体はそこそこリアルになりはしましたが搭乗員は西洋っぽい物だったり手足が短かったり、とにかくテキトーな感じがします。
FMS零戦五二型1,100mmを制作した際は紙粘土やパテを駆使して作製。
左をお手本に一生懸命!
苦心の結果がこの状態・・・。
お手本には遠く及ばずですがとりあえずできました!

できました!はいいのですが毎回作るのはやはり面倒。
これから先いくつの機体を作っていくつの数が必要となるかはわかりませんが楽して簡単にできるようにしたい。
ということで型を作ってタイ焼きのように量産できたら!と思い試してみる事にしました。

搭乗員 原型作り 2019/08/03〜04

型の作製・・・まずは元となる原形を作ります。
避けたい苦手な作業なのですが何はなくとも原型がなくては始まりません!

サイズ的なサンプルとしてFMS 零戦1,100mmの搭乗員を準備。
スチロールで人形のコアを作成。
スチロールコアに木工用パテを盛りつけました。
木工のパテは軽いのですが細かい造形が崩れやすい。
原形は別に重量を気にする必要はなかったので気にせずプラスチック用のパテで作った方がよかったようです。
油性マジックでおおまかな下書きをしました。
人形は顔が命!
今回もT'sファクトリーさんの大日本帝國海軍 搭乗員を参考に・・・
先ほどのパテ盛り状態から今ある技量の限界値を駆使して削り出し・・・でこの状態。・・・。
今回もお手本には遠く及ばず。
私の場合、原形は美大の彫刻専攻の方にお願いした方が良いのかも!
まぁ、乗せてしまえばそんな凝視しないしコレで良しとしますか・・・。

シリコン型 作製 2019/08/04〜08/05
原形ができたところで型作り。
型枠用のブロックと粘土です。
型枠をサイズに合わせて組み上げました。
レゴブロックみたいなものです。
ほくい粘土を敷き詰めてその上に原形を半分埋め込みました。
四隅の穴は位置合わせ用のピンとなる予定でした。
Mr.シリコーンバリヤー
離型剤となります。
敷いた粘土と原形の表面に塗布します。
Mr.シリコーン 主剤と硬化剤。
主剤100に対し硬化剤4で配合します。
攪拌したシリコーンを先ほどの型枠に流し込み・・・杏仁豆腐のようです。
主翼にフラップユニットを取り付けました。
3〜4時間放置・・・硬化したところで一度型枠から外しました。
ピン用の穴のエア抜きがうまくいかなかったようで位置合わせのピンがいまいちです。
取り外したシリコーンを原形そのままに型枠に戻します。
再度、表面にシリコーンバリアを塗布します。
もう片方の型作りのためシリコーンの主剤と硬化剤を混合し攪拌。
搭乗員の上から投入!再度、杏仁豆腐です。
数時間放置し硬化したところで周りのブロックを解体しました。
二つに割って原型を取り出し、これにて型枠はできあがりました。

 ウレタン人形 作製 2019/08/05〜06
ウレタン A液 B液、こちらは1:1の配合です。
型内面にシリコーンバリアを筆で塗布しました。
型枠の前後合わせて梱包テープでグルグル巻いて固定しました。
ウレタン液が漏れた場合に備えてシリコンバリアを塗布したタッパに立てて作業しました。
ウレタン2液を配合し注入口より注ぎ入れます。
混合し始めて硬化が始まるまでおよそ2分ほどしかありません。
硬化が始まると白く変色します。
中の空気を抜きながら投入・・・まごまごしていると硬化が始まってしまいます。
空気抜き用の穴をもう一個つけておけばよかった。
硬化開始は早いものの説明書では2時間程待てと書いてあるので完全硬化まで我慢。
2時間経過したところで梱包テープを解いて型枠を分離。
型から取り出しました。
案外良い感じできあがりました。
良いも悪いも細部がそのまま再現されています。
ちなみに・・・。
こちらは2回目、ちょっと失敗・・・。
ウレタンを混合して注入している間に硬化が始まってしまいました。
ちょっと寸足らずになってしまいました。
空気抜け穴があれば・・・とりあえず二人目も使えそうです。
原型と瓜二つ。
エア抜きを考慮すればもっと気楽に作れそうです。

搭乗員 仕上げ 2019/08/05
出来上がったのは嬉しいのですが手に取ると少々気になるのが重量。
これ一個で38g・・・意外に重量があるなぁ。
ちなみに従来品と同様なスチレンコア木工パテ製の原型は22gです。
従来品より重量があるのはちょっと困る。
ってことで軽量化開始!
使えないと意味がないので遠慮なく電ノコで前後に分割。
リューターで内部を削り軽くします。
削りカスがシリコン独特で周りにくっつきまくります。
できるだけ肉薄に・・・おびただしい削りカス・・・穴が空いたら一巻の終わり・・・。
おっかなびっくり削りこれで18g・・・まぁこんなとこでしょうか!
少々面倒な工程を踏む結果となりましたが量産化のメドはつきました。

しっかりした原形さえ作れば!
まぁ・・・「しっかりした原形の作製」ってのが一番の肝で大変な作業なのは変わりませんねぇ。
塗装して海軍搭乗員完成!
それにしてもFMS零戦1,100mmの頃から比べても人形の造形力は全く進歩していないようです。

   CLOSE