OK模型
ZERO SEN 30K 作製記 壱

きっかけ 2021/05/24
FMSのBIG 零戦二二型から五二型への改修作業と試験FLTが落ち着いた頃、同じクラブに所属するH田さんよりOKの零戦二二型のバルサモデルの要りませんか?とのお申し出がありました。
ちょうどBIG零戦五二型の諸々は終わった事だし・・・何となくこの時はエンジンへの道にも興味があり、あまり後先を深く考えずに有難く頂戴する事に致しました。

キット紹介 2021/05/26 
昔から店の棚に並んでいるのを何となく「あぁ、あういう世界もあるんだな~」と眺めた事はありましたが実際に手にとって見るわくわく感♪
表の作例はキレイだけど果たしてこんなに上手に作れるだろうか?
箱の横には諸元が記載してあります。
サイズは1/9スケール、スパンは1,320mmと期せずして先日まで携わっていたBIG零戦五二型と同一です。
目安の重量は2,000g~2,200g・・・作ってみなければわかりませんがサイズ感から受ける印象として絶対に収まらない気がします。
箱上面右上に謎の数字・・・
19-25-35
2-CYCLE ENGINE・・・

30-35-40
4-CYCLE ENGINE・・・

これは2サイクルと4サイクルの適合サイズだと思うんだけど
大きさや出力の想像が全くできません・・・これぞ未知の分野です。
箱上面の中央下には20クラスの文字・・・

ネットでメーカーのカタログサイトを見たところこの商品は零戦30Kとあったので勝手に30クラスなんだと思っていましたが違うの?
カタログ上の動力スペックに2C-30 クラス、4C-50クラスと箱の表記とまた違う・・・いったいどれを基準に判断したら良いのやら?

エンジン機では表記にはない別の基準が存在するのでしょうか?
わからない事は後に回すとして中身を確認。
説明書にステッカーに樹脂パーツそしてごちゃごちゃっと木材が入っております。
昔ながらのキット・・・これぞ玄人の世界観、普段はほぼ形になったARFばかり見ているのでこの光景はとても身が引き締まります。
 
エンジンカウルや燃料タンク等は樹脂パーツです。
月日が経っているせいか樹脂特有の柔軟性が失われてやや硬化しているようです。
主尾翼のリブや胴枠はレーザーカットされております。
先人によって胴体一部が製作されております。
その他もろもろ材木・・・何になりかは削ってみないとわかりません。
リンケージ等一式です。
説明書は2枚で実物大の展開図と部品番号を書いたものです。

こちらは部材一式の図面です。
形を見て不足がないかチェックです。
部材それぞれにナンバーが打ってあります。
こちらは組み立て説明書です。
ざっくりした画像付きです。
こんな感じで組み立てろ!の写真です。
これだけ見てると簡単そうですがそうでない事は何となくわかります。
文章でも説明書きがあります。
慣れた方なら何てことないのでしょうがこれまたざっくり感があり私の場合は解読が必要です。
裏面は実寸図です。
これに合わせて組んでいけばいいのか!
色々な情報が密集して書かれています。
目にキツい。

平成から令和へと移るにつれ様々なものがいたれりつくせりになったわけですが、それに慣れ切った感性にはこの昭和テイストが残る説明書は歯ごたえありです。
MITSUBISHI A6M3
ZERO SEN 初めてのバルサキット・・・厳かな感じ。
設計者のサインがあります。
松本保男さんだそうです。
日の丸と操縦席のマーキングシールです。

発動機・部材 等 購入 2021/07/18 
OS FS-α56Ⅱ
初めて購入したエンジン。
推奨エンジンの中で2サイクルより4サイクルの方が音が良い!と見たのでコレにしました。
私にとってはオーパーツ!
不相応なモノを手に入れてしまったような・・・とにかく進むしかありません。
実際に稼働させて色々と触っていかないと理解が進まないだろう。
必要部材・製作材料等一式
参考で見ていたショップで機体にお勧めで出てきたものをとりあえず買いあさりました。
標準サーボ7個
スロットル×1・エルロン×2・エレベーター×1・ラダー×1・フラップ×2
燃料ホースと燃料タンク・尾輪・10×6ペラです。
エンジンマウント・エンジンスタートツール。
接着剤など。
ホーンとピアノ線。
とりあえず何が必要か判断できず揃えるだけ揃えました。
製作して行く内に次々と不要だった物が判明していきます。

作製計画2021/12/21
初めてのバルサキットしかもエンジン搭載。
いつものように欲を出してアレコレするわけにはいきません。
基本通りに作製しエンジンに鳴れ親しんでいけるように心がけます。

胴体部 作製

 胴体作製 2021/12/23~2022/01/01
まずは部材一式に番号記入。
これでもかってくらい量があります。
今まで自作でバルサやベニヤを扱った事はありますがプロの設計したモノは現時点では想像つかない形状をしたものがあります。
組んでどのようになるのか楽しみです。
先人の手により胴体側板と補強フレームが接着されております。
フィレットになるブロック状の部材も接着されております。
では、後を引き継いで作業をしていきます。
防火壁と操縦席にあたる個所の胴枠を接着しました。
操縦席後方から胴体を絞っていくのですがこのままだと硬くてできません。
胴体とフィレット後部の接着を一部剥がしました。
それでも絞るにはまだ硬いので濡れタオルで水分を付与し柔らかくしました。
胴体後部を絞りつつ胴枠を接着していきます。
縦通材を接着。
側板上ブロック状の物はなかなか沿わずに苦労しました。
胴体後部上面をプランクしました。
指定ではキット付属の1.5mmだったのですが手持ちの1mmを使用。
胴体後部下面もプランクしました。
同じく1.5mmから1mmに変更しました。
操縦席後部下側はブロック状のものを接着。
上記で接着したブロックを削って形を合わせます。
ドンドンドンっ!と機首部にもブロック状の木材を接着。
削って形を整えます。
結構削り出しが多いのね。
防火壁を接着した後に穴に桜の角材を挿入。
これがエンジンマウントになるようです。
防火壁と1番・2番隔壁にある穴に通して接着しました。
この状態でサイドとダウンのスラストが付くようになっております。
予想外で素晴らしい設計だ。
この商品を購入した方はこちらも!とお薦めに出て来たので購入したエンジンマウントでしたが使用しない事に・・・。
まぁ、ここまできちんと設計してあるのだからヘタに別のものを使用しない方が良いかと。
次はフィレットを整形していきます。
まずはだいたいのラインを描きました。
ざっくりと削ってから・・・。
スムーズになるように形を整えました。

 胴体尾部・尾翼作製 2022/01/01
尾翼の作製に入っていきます。
水平尾翼は翼断面形状ではなく板です。
普段なら何か思うのですが今回は謙虚にこのまま進めます。
尾輪と合わせて尾灯も取り付けの加工をするため尾部を切り取りました
昇降舵も板です。
ここは削れとあったので形状を整えていきます。
生身の板なのでどこまで薄く行けるやら?
とりあえずそれっぽくに留めました。
ヒンジとリンケージを取り付けて行きます。
昇降舵のホーンの位置を見るとどうやら内蔵式みたい。
次は垂直尾翼です。
こちらも板状です。
それぞれ接着しました。
方向舵もそれなりに形状を整えヒンジも接着。
方向舵用のリンケージを取り付けました。
尾輪も一緒に動きます。
今回は尾翼の引込み加工はいたしません。
それなりに長い胴体でリンケージのピアノ線はどうするのか疑問でしたがヒノキの棒にピアノ線をさしてタコ糸でぐるぐる巻きにした上で接着。
なるほど・・・こういうやり方があるのか新鮮というか斬新と言うか・・・。
水平および垂直尾翼を接着し周囲をブロック状の木材で固めました。
ここからフィレットや尾部先端を削り出せとのお達し。
言うは簡単ですが実際はなかなか削りにくい箇所で時間がかかりました。
まぁ、慣れているので苦ではないです。
木材の表面がガサガサだったので木工パテを塗りたくってスムーズになるよう磨きました。
胴体作業ひとまず完了!
何とかそれっぽくなりました!
この光景、いかにもラジコン飛行機を作っています!って感じで好きです。

主翼部 作製 2022/01/02~01/23
 主翼組み立て 2022/01/02~09
主翼のリブは航空ベニヤではなくバルサ材です。
途中でパキっといきそうで怖い。
バルサで強度は大丈夫なんだろうか?まぁ、プロが設計したものだから私の自作より確かだろう。
原寸図に合わせてリブ・前縁材・後縁材を組み合わせました。
さすがプロの設計!
面白いようにピッタリと収っていきます。
右翼も同じように組み上げて合わせてみました。
歪みがないように確認。
この時点ではまだ接着しておりません。
中央の板材を接着。
ここから中央から翼端に向けて順に接着していきました。
高揚力装置を追加するため補助桁を追加で取り付けます。
下面にも補助桁追加。
胴体への主翼固定箇所にブロック状の木材を接着し形を整えました。

本来補助翼の動作は翼中央にサーボを設置しシングルで制御するですがリンケージ作製工程にロッドの半田付け加工なるものがあり私の腕だとその加工の信頼性確保に難があるため左右独立した2サーボにします。

主脚はキットに固定脚が付属してますが図面に引き込み脚用の説明もあったのでせっかくなので追加します。
 主脚組付け 2022/01/09
主脚は同サイズのFMS 零戦二二型 1,400mmのものを流用します。
主脚格納部のリブをカットしていきます。
カットした箇所に主脚を仮合わせしてみる。
脚柱が干渉して主翼下面より飛び出してしまいます。
干渉する箇所を削り取りました。
この後パテで修正しました。
まだ足りない。
タイヤの軸受けを削り奥にオフセット。
Eリング用の溝を削り留めました。
主脚カバーも背が高いので短くします。
とりあえず翼内に収るまで薄くなりました。
主翼取り付け基部を加工しました。
ホイールハウスを加工しました。
主脚を収めて良い感じ。
 
補助翼および高揚力装置のサーボ取り付け基部を加工しました。
高揚力装置が収まる上翼内部を補強しました。
高揚力装置にヒンジを取り付け。
今回は色気のない単なる板です。
主翼下面を0.8mmバルサでプランクしました。
合わせて高揚力装置組付け、各サーボを接着しました。
主翼上面を1mmバルサでプランク。
合わせ目で細かい隙間があるので木工パテで埋めました。
翼端に半月状のブロック材を接着。
最後の削り出し作業で翼端を整えていきます。
はい!削りました。
補助翼に羽布貼りで透けて見える骨格を加工しました。
水平並びに垂直尾翼にも同じように加工しました。
補助翼と高揚力装置のサーボを両面テープで固定。
主脚ユニットを組付けました。
配線の出る個所のバルサが割れていくので補強しました。
前方のダウエルを追加しました。主翼前方は6φの桜?の棒1本で固定するんですね・・・随分とあっさりしているように感じます。
心配性で何でもガッチリにしたがる私の感覚よりもメーカーの指定の方が確かだろうしコレでいいのでしょう!
生地完成!

胴体と主翼の生地作業はこれで完了ってとこのようです。
いよいよ本題のエンジン関連の作業が近づいてまいりました。

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