FreeWing Model
グラマンF6F HellCat 作製記


思いつき2008/06中旬
グラマンF6Fヘルキャット。
もしもラインナップの中に連合軍側の機体を所有するとしたら・・・。
絶対コレであります!

連合国にはイギリスの流麗なスピットファイアーやアメリカの最優秀機P51ムスタング、最強戦闘機P47サンダーボルト、双胴の悪魔P38ライトニングなど特徴的でありかっこよく輝いた機体が多いわけでそれに比べてこのF6Fはデザイン的にはやや無骨で性能的にもやや地味な戦闘機だと思います。
私が所有したくなるには背景に強力なイメージやドラマが必要なわけで・・・このF6Fはデザインは無骨であってもその背景が強大!
アメリカを象徴する大量生産、大量投入、大量消費・・一機一機の性能は平凡であっても幾多の空母にわらわらと積み込まれまさに数の論理で太平洋を覆いつくし我が連合艦隊を葬ったのはこのF6Fの存在が大きいのであります!
零戦をはじめ連合艦隊と直接やりあったライバル関係ってところがポイント高く、このF6Fがかっこよく見えます。

感覚的には子供の頃にガンプラでガンダムと同時にシャアザクを所有したくなるのと同じです。
グラマン特有の無骨なデザインに実用の2000馬力エンジン P&W R-2800ダブルワスプ搭載。
派手さはなくとも実用的で防御も堅く、信頼性の高い大量生産工業製品・・・敵ながら兵器としては素晴らしい機体だと思いますね。

キット紹介 2008/12/13

入手したのは半年も前の6月でした。
以前からF6Fのモデルはないものかな?と思っていた時にワールドモデルスで紹介されていたのを見て即注文。
即注文して手に入れた割には長い間ほったらかしになっていました。

キットは中国のFreeWing Model製です。
昨今よくあるお手軽RTFで本国仕様ではプロポとリポバッテリーも付属したフルセットのようです。.
機体は発泡スチロール製・・・この手の素材はFSKやアルファのスチレン素材以上にでキズやヘコミが心配なのですがビニール袋にくるまれていたのが効いているのかとくにキズやヘコミはありませんでした。
中身を取り出してみると・・・。
胴体にはすでにモーターにアンプとサーボが組み込まれております。
左右分割式の主翼にもサーボは装着済み。
水平および垂直尾翼は素材はスチレン樹脂かな?それとペラが2枚にYハーネスと受信機。

あとはランディングギアと増槽タンクがありますが毎度の事、胴体着陸仕様にしますので使いません。
サイトで初めてお目にかかった時からF6Fとして見るにはどうしてもちょっとイメージが違うような気がします。
ノーズが細く見える? ペラもちょっと弱々しいような・・・。
エンジンのモールドがありますがP&W R2800ダブルワスプの力強さが伝わってこない。
側面から見てわかりました。機首の太さ自体はあまり変更されていませんがノーズが長くなって先が若干絞られているようです。
胴体下面の機首部にはバッテリー収納ハッチ、中央にはサーボへのアクセスハッチがあります。
左右分割式の主翼・・・なぜか両翼にGシンボルのステッカーが貼ってあります。
胴体でも思ったのですがこのステッカーの貼り方がやや粗いような・・・。
どうせ剥がしてしまうからいいんだけどね。
主翼上面です。
エルロンは単純なテープヒンジになっております。
動かしてみるとテープ上の塗料がポロポロと落ちてきます。
主翼下面です。
エルロンは2サーボ仕様ですね。

下面にはギアを取り付けるブロックがあり本来そのままギアをつける仕様なので脚を収納するモールドは一切ありません。
主翼前縁です。
この三つの膨らみは13mm機銃のようです。
この手のモデルでは省略してあってもおかしくはないのですがあえて発泡素材でそれらしくしてあります・・・この努力は認める。
でも、切り飛ばして新たに作っちゃう。
垂直および水平尾翼を組み付けてみました。
完璧に板です。まぁ実機も板みたいなのですがもう少しボリュームが欲しいような・・・後部に関しては重心の問題もあるのでどうしたものか?
エレベーターもラダーも妙に隙間が大きい・・・やっぱり手を加えたいな〜。
ペラは細くイメージに合わないから使用しない。
増槽とギアも胴着仕様だから使わない。
受信機はせっかくついてきているからこのまま使用してみよう。

リポバッテリーはキットから外されているのになぜか充電器は付いています。
当然つかわない。
説明書は英語ですが写真つきなのでわかりやすくなっております。
まぁ、見るほどの事もないけどね。
とりあえずそのまま素組みしてみました。
さすがRTFです。もしフルセットであれば1時間もあれば作って遊べそう。

このままのフォルムでよければね・・・
機体形状を原寸大の実機図面と比べて見るとやっぱり機首が長い。
全体的にはヘルキャットしていると思うし元が中国製RTFなのだからこれでいいのでしょう!
ただ私が所有するのならやっぱり気に入らない所は手をいれて「More愛着」を目指します。
スパンは980mmなのでスケールは約1/13.3になっております。
FSK零戦が1/13なのでスケール的には同じサイズと思えますね。

零戦よりひと周り大きいところがまたF6Fの雰囲気を醸し出す良い条件のように思います。

作製計画 2008/12/14
元の素材は発泡スチロールでしかも中国産なのであまりこだわっても仕方がないとも思うのですが、せめてスケール的な違和感を排除する事とF6Fの魅力である無骨で無愛想なたたずまいと実用の2000馬力の迫力って雰囲気を持たせられたらと思います。

参考資料として
椛蜩本絵画社 エアロ・ディティール17 F6F HELLCAT
兜カ林堂 世界の傑作機 グラマンF4F,F6F,F8F
を見ています。
今回はサラっと上辺だけ・・・。

機首 2008/12/27
機首をじっくり見てみる・・・。
キットでは真空成型のカウルがついているのですが先端が絞られていてF6Fとしてはちょっとスマートな感じ・・・絞られている分ダミーエンジンのモールドもちょっと小ぶりでダブルワスプを感じない!
戦闘機は顔が命!やっぱりココの違和感が一番大きいと感じます。
実機の図面と比較するとやっぱり絞られているね。RC飛行機としてディフォルメで機首を長くしているのもあるかも。
とにかく機首を短く太くします。
機首のエンジンカウルを剥がすと金属パーツでマウントされたモーターが出てまいりました。
この重量は重心の兼ね合いで必要なのかな?
モーターは変更しますのでココらは全部排除します。
モーターを排除して指が入るうちにバッテリーホルダーを取り付けました。
バッテリーを横置きにするスペースは充分あるのですが機首が短くなる予定なので重心の事を思い、できるだけ前にするために斜め置きです。
零戦の場合と同じ発想ですね。
開口部をモールドにそって開けたので太い胴体なのに狭い。
バッテリーはこの板にマジックテープ止めします。
ちょっと細かい話なのですがキットはF6Fの前期型であるF6F-3のようです。
今回は中期から後期に活躍したF6F-5にします。
機首の白くなっている箇所には元は排気ダクトの膨らみがあったのですがF6F-5にはありませんので削りました。
あと機首を短くする分、エンジンカウルもマスキングテープを貼っている箇所まで後退させます。
バッテリーは新顔!
ROBIN 22-35C放電 11.1V2200mAh GRです。
選択の理由は2200mAhがダブルワスプの離昇出力2200馬力ってのと同じだから・・・ではなくこの機体は元から重いので重心の兼ね合いと、モーターの消費電力が大きいのでその分をカバーするためです。

胴体下部 2008/12/28
胴体下面にはキット標準のバッテリーを搭載するスペースがあるのですが上部からの搭載に変更し無用なのでケースを取り外しました。
せっかくの空いたスペースなのでこの中にキット付属の受信機を両面テープで貼り付けました。
この時点で全てのサーボコードを取り付けてしまいます。
内部からスチレンを積層しカバーし成型してます。
もう開けないので受信機にアクセスできません。

エンジンカウル 2008/12/28
F6F-5の排気管は内部に収納された形なのでリューターで窪みを作り収縮チューブを排気管に見立てて接着。
1mmスチレンでエンジンカウル部分をカバーリング。
表からは排気管が見えずスッキリした印象です。

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